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7月院内セミナー 睡眠時無呼吸症候群

2018年8月4日 カテゴリ:かみなか歯科クリニック 院内勉強会

こんにちは歯科助手の足立です。

昨日大阪大学から松村先生に来ていただいて睡眠時無呼吸症候群について話していただきました。

SAS(睡眠時無呼吸症候群)とは

私たちの睡眠を妨げる要因のひとつとして最近注目されている病気に、睡眠時無呼吸症候群があります。文字どおり、眠っているときに無呼吸状態になる病気で、SAS (Sleep Apnea Syndrome)とも呼ばれています。

無呼吸状態とは、呼吸が10秒以上止まっていることを指し、この状態が7時間に30回以上、あるいは1時間あたり5回以上あると睡眠時無呼吸症候群(SAS)となります。

 

2003年山陽新幹線で起こった列車緊急停止事故がありました。乗客を乗せた新幹線が、運転士が眠ったまま時速270kmで走りつづけたのです。原因が睡眠時無呼吸症候群(SAS)による居眠りと分かり、社会に大きな衝撃を与えました。

これは、タクシーやトラックの運転手、飛行機や船の操縦士などあらゆる交通機関にかかわってくる問題です。また、仕事での大事な会議中や学校での授業中など、大事な時間であっても強い眠気に襲われたり、居眠りをしてしまったり、仕事や勉強への意欲が低下して、周囲からは「なまけもの」「だらしない人間」としてとらわれがちです。睡眠時無呼吸症候群(SAS)はまさに、社会的な問題となる病気かもしれません。

SASになる原因

・太っていてあごや首に脂肪がついている

・アデノイドなどの病気により、扁桃が肥大している

・花粉症やアレルギーなどで、鼻が詰まりやすい

・アゴが小さい・アルコールの摂取により筋肉がゆるんで、のどがふさがりやすくなる

太った人や日本人など東アジア系の人間ではやせていてもアゴが小さいなどの顔の特徴から、SASにかかる人が多くみられます。太っていないからと関係ないと判断するのは禁物です。

さらに狭心症例 などの虚血性疾患や心不全、肺の病気などにかかっていると、SASを悪化させるといわれています。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)にかかると、じゅうぶんに眠れないことが原因となってさまざまな症状が現れるようになります。つぎのような症状に心当たりありませんか?

●眠っているとき・・・

● いびきをかく
● 息が止まる
● 呼吸が乱れる
● 息が苦しくて目が覚める
● なんども目を覚まし、トイレに行く
 
●日中、起きているとき・・・
● しばしば居眠りをする
● 記憶力や集中力が低下する
● 性格が変化する
● 体を動かすときに息切れする
これらを症状に心当たりがあれば医療機関の受診をお勧めします。
診断までの流れとして、まず簡単な問診を行います。
代表的なものに『ESS眠気テスト』があります。他にも睡眠障害に関する生活習慣病等の診察を行って、さらに睡眠呼吸障害の検査の必要性を認めた場合、簡易型検査装置によるスクリーニング検査を行います。
多くは鼻口気流、気管音、Sop2を記録するものですが、呼吸運動や体動、心電図など測定できる項目が多い装置もあります。
簡易型検査装置でSASである可能性が高いと判断された場合、さらに詳しい終夜睡眠ポリグラフ(PGS)を行い、睡眠中の低酸素状態や脳波による覚醒状態、鼻口気流の途絶・再開、胸腹部の呼吸運動などからSASの状態を詳しく判定します。
治療法として次のようなことが挙げられます。
・減量
・生活習慣の指導
・CPAP
・口腔内装置
・手術治療睡眠時無呼吸症候群(SAS)
軽症の場合は、減量や生活習慣だけで症状が改善することもあります。しかしある程度症状が進んでしまった患者さんは、ひどい眠気のために気力が低下し、減量や生活習慣改善にもなかなか前向きにとりくむことができません。こうした患者さんには、CPAPと呼ばれる装置を使った治療が適しています。
CPAPとは、鼻に装着したマスクから空気を送りこむことによって、ある一定の圧力を気道にかける方法です。CPAP(シーパップ)と呼ばれ、いまや睡眠時無呼吸症候群(SAS)のもっとも重要な治療法となっています。
健康な人であれば、息を吸うと横隔膜が収縮して胸腔がひろがり、胸腔の中が陰圧になります。この陰圧によって空気が鼻の穴からのどを通り、気管から肺に流れこみます。しかし睡眠時無呼吸症候群(SAS)の患者さんはこの陰圧によって、のどのやわらかい組織が内側にひきこまれ、気道が狭くなってしまうのです。狭くなった気道を空気が通ると、まわりの組織が振動します。これがいびきです。完全に狭くなってしまうと、無呼吸となってしまいます。
CPAPを使うとその風圧により、のどの中にスペースが確保され、やわらかい組織を強制的に押し開きます。すると患者さんは鼻でスムースに呼吸をすることが出来るようになります。
CPAP(持続式陽圧呼吸療法)を使うと、ほとんどの患者さんが使ったその日からいびきをかかなくなり、朝もすっきり、昼間の眠気も軽くなり、消えることもあります。重症の睡眠時無呼吸の患者さんでは、CPAPを使わなかった患者さんより長生きをすることも分かっています。
欠点として機械料金、持ち運びの不便があります。
身近にできる
治療法としてマウスピースが挙げれます。
歯科医院に診断書を持ってきていただき
お口の中の型を取り次回にマウスピースをお渡しするという流れで簡単に睡眠時無呼吸症候群と向き合うことができます。
ですが、この治療法は個人差が出てきてしまいます。
自分自身では気づきにくい病気ですが
1日7時間睡眠として
1年間365日の内106日は睡眠です。
1年の3分の1は寝ていることになるので
いかに質のいい睡眠を取るかで今後の過ごし方が変わると思うので、
心当たりある方は受診してみてください。