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8月院内セミナー インプラントのメインテナンスについて

みなさん、こんにちは(^.^)
歯科衛生士の桐林です!
先日、月1回の院内セミナーが開かれ、阪大の井上先生にお越し頂き「インプラントメンテナンス」というテーマでお話を伺いました。

みなさんは、インプラント治療についてご存知でしょうか?
インプラントとは、歯が失われた場合などに歯科で行われている治療法の一つで、顎の骨にフィクスチャーと呼ばれる人工歯根を埋め込み骨と強固に結合させ、それを土台にして自然の歯と同じ感覚を取り戻す事が出来る「人工歯根治療」です。力強く噛め、顎の骨にもきちんと刺激が伝わるので、ブリッジや入れ歯よりも自然な歯のような食感、美味しさを感じる事が出来ます。
保険は適用されませんが、歯科医であれば誰でも施術でき患者さんのニーズも高まっていることから、近年施術件数は増加してきています。
10年前とは比べ物にならない程その存在と価値を認知されるようになったインプラント治療ですが、治療後の過ごし方によっては、最悪の場合インプラントの脱落を招く「インプラント周囲炎」を引き起こす可能性があります。

インプラント周囲炎とは、インプラントが細菌に感染した状態を言います。インプラントの歯周病とも言え、インプラント周囲の歯茎が腫れたり、インプラントを支えている歯茎の骨が溶けてなくなってしまいます。進んでしまうと、インプラントが自然に抜けてしまう事もあります。

インプラント周囲炎は、口腔内が不衛生な状態となって歯周病菌が増殖することによって引き起こされるので、セルフケアや定期的なメンテナンスが不可欠である事は言うまでもありません。
セルフケアと言っても難しい事はありません。みなさんが普段使われている歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスといった道具を用いて、ご自分の歯を磨くのと同じように清掃して頂ければ良いのです。
そして、歯科医院で行う定期的なメンテナンスで、歯肉の状態、歯石は付いていないか、欠けている所はないか、触った時に痛みや違和感がないか、出血や排膿がないか、ぐらつきがないか、等の項目をチェックしてもらいます。定期的にレントゲンを撮って、インプラントと周囲の組織に異常がないか確認する事も重要です。

現在日本では、インプラントを受けた方の9.7%(約10人に1人)にインプラント周囲炎が発症しているそうです。しかし、歯科医院で正しい清掃方法を学び定期的なメンテナンスを継続して受ける事で、十分予防できる病気です。
インプラント治療を受けられた方は、正しい知識を身に付け、少しでもインプラントを長持ちさせることが出来るように、ぜひ定期的な検診を受けて下さいね。
また、他院で受けたインプラントの不具合に関する相談や、入れ歯やブリッジに違和感がありインプラント治療に興味のある方も、ぜひ当院までお問い合わせください。
当院の院長は、日本口腔インプラント学会専門医の資格を取得していますので、より専門的な知識で様々な症例にも対応する事が可能です。

今回のセミナーを受け、医師だけでなく、インプラント手術やメンテナンスに携わる全てのスタッフがインプラントに精通している事が大切なのだと実感し、これからインプラントについてより専門的な知識を身に付け、一人一人の患者様に合ったケアが出来る衛生士を目指して頑張りたいと思います!